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請求書をFAXで送っても問題ない?送付する際のマナーや注意点を解説

請求書をFAXで送っても問題ない?送付する際のマナーや注意点を解説

公開日:2022年9月22日 更新日:2024年6月12日

請求書はこれまで郵送で送るのが一般的でした。しかし郵送では相手の手元に届くまで数日かかることもあります。請求書を早急に送りたい場合はFAXで送っても問題ないのでしょうか。そこで今回の記事では、請求書をFAXで送っても法律的に問題はないのか、送る際には何に気をつければ良いのかといった疑問を解説します。

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請求書をFAXで送っても法律的に問題はない?

結論からいうと、請求書をFAXで送ること自体は法律上問題ありません。
もともと請求書の送付自体、法律上義務付けられたものではないためです。あくまで、取引の当事者同士が請求内容を確認するために送るものであり、形式や送付方法に決まりはありません。取引先からの了解に基づき、請求書をFAXで送るというのは往々にしてあり得るでしょう。ただしFAXを送付したあとに取引先から原本を送るよう依頼される場合があります。

税務調査が行われた際は、取引や支払いが実際に行われたのを客観的に立証できる資料を提示しなければなりません。請求書も取引があったことを証明する書類になるため、送られてきた請求書を保存しておく必要があります。

FAXで請求書を送受信する場合、FAXの種類によって保存方法が変わってきます。スキャンした書面を送受信するタイプの場合は書面での取引にあたるため、原本の保存が必要です。一方、複合機などのFAX機能を使ってデータを送受信する場合は、電子取引にあたるためデータとして保存しなければなりません。

請求書をFAXで送るケースとは?

実際のところ、請求書をFAXで送るのはあまり一般的ではありません。書面(請求書)をスキャンして送った場合、原本は請求側に残ったままになります。実態は請求書を渡していないのと同じであるため、後日原本を郵送するか、PDF形式の請求書をメールで送るのが通常の流れです。

請求書の原本は、法人の場合は7年(最長10年)の保存が義務付けられています。そのため、取引先から特段の申し出がない限りは、追って書面かデータで請求書を送るのが通常の流れとなります。
あくまでFAXで送られた請求書は「内容を確認するためのもの」に過ぎません。取引先から早急に請求内容を確認したいという希望があった場合などのみの対応と考えましょう。

請求書をFAXで送るときのマナー

FAXで請求書を送るのは、取引先から要望があった場合に限られるため、これまで一度も送ったことがない人もいるかもしれません。しかし、要望があった場合に備え、FAXで請求書を送る際のマナーを学んでおきましょう。

送付状を添付する

請求書をFAXで送る場合は、送付状をつけましょう。送付状とは、その書類の送付者や枚数といった概要、補足説明や時効の挨拶などを添えた書類です。FAXで請求書を含めた書類を送る際は、送付状を添付するのがビジネスマナーとされています。送付状のテンプレートがすでにあるなら、それを使ってもかまいません。
テンプレートがない場合は宛先、差出人および連絡先、日付、用件、送信枚数などを記載して送付状を作りましょう。Web上で公開されているテンプレートを流用すれば簡単に作れますが、手書きでも問題ありません。もし、何らかの理由で送付状を用意できないなら、先方にその旨を伝え了承を得てから進めるとよいでしょう。

送信後に電話で連絡する

請求書をFAXで送信した後は、取引先に電話をし、請求書が届いたかどうかを確認しましょう。従来のFAXは電話回線を使ってデータを送信するので、通信障害などのトラブルで送信できない可能性は十分に考えられます。自社からは問題なく送信できても、受け手となる取引先で何らかの問題が起きることもあるでしょう。
特に急ぎのときは、送信後なるべく早く取引先の担当者に電話で請求書を送った旨を伝えることが大切です。担当者が不在の場合は、伝言を残してもらうか、メールなどのほかの手段で連絡しておきましょう。FAXで送ったはずの請求書が取引先に届いていない場合、別の方法で送るなどの対応が必要です。

原本を郵送する

従来のFAX で請求書を送った場合、追って原本を郵送するのが通常の流れです。前述のとおり、FAXで送った請求書はあくまで「請求書の写し」でしかありません。取引先では請求書の原本を保存しなくてはいけないのに、その原本が手元に残っている状態になります。そのため、請求書の原本を取引先に送る必要があると考えましょう。
FAXで請求書を送る際は送付状を添付し、その中に原本は後日郵送する旨を記載します。郵送する時期が決まっている場合は、いつ頃送るのかも記載しておくと親切です。送付状に記載し忘れた場合は、電話やメールで伝えてもよいでしょう。

請求書をFAXで送る場合の送付状の書き方

請求書をFAXで送る場合、送付状には以下の情報を記載します。

・送信日
・送付先
・差出人の会社名、担当者名
・差出人の連絡先
・件名
・書類の概要
・送信枚数

以下は送付状の例文になります。送付状を作成する際に活用してみてください。

請求書をFAXで送る際の注意点

普段あまりFAXを使う機会がない場合、正しい送り方がわからないという人もいるでしょう。ここでは、請求書をFAXで送るときの注意点を解説します。

最低限の枚数にする

請求書を従来のFAXで送る際は、必要最低限の枚数にしましょう。FAXで大量の書類を送信するのは、時間がかかる上に、通信エラーも起こりやすいです。取引先でも受信に時間がかかり、業務に支障をきたす可能性はゼロではありません。
請求書の枚数が多く、送信に時間がかかりそうな場合は、従来のFAXで送るのは避けた方が無難です。取引先の了解を得た上で、PDFデータ化した請求書をWebやメールで送るなど、別の手段を講じましょう。

文字の大きさや色に注意する

請求書に限らず、FAXで書類を送る際は文字の大きさや色にも注意が必要です。原本は問題なく見られる状態であっても、実際に送ると文字が潰れてしまったり、薄すぎて見づらくなってしまったりすることも起こり得ます。見づらくならないよう、送信する前に一度コピーをし、文字を拡大したり、濃くしたりしてから送信しましょう。
また、送る際の色設定はモノクロにしましょう。取引先のFAXがカラー受信できない設定の可能性もあるためです。

ページ番号をつける

FAXで請求書を含めた書類を送る場合は、ページ番号をつけましょう。FAXの送受信の可否は、通信状態にも大きく左右されます。送信したものの、一部のページが欠けてしまう可能性もゼロではありません。ページ番号をつけておけば、抜け・漏れがないかを確認できます。
なお、ページ番号をつける際は「1/4(全4ページ中の1ページ目)」など、すべての書類を合計した枚数も一緒にわかるようにしておくとよいでしょう。

FAX番号を確認する

FAXを送る際は、送り先のFAX番号を確認しましょう。番号を間違ってしまうと、書類の内容が外部に漏れてしまい、トラブルの原因になります。FAXの場合、電話とは違い誤送信に気付かないことも珍しくありません。細心の注意を払うと同時に、ミスをしない対策も施しましょう。よく送る送信先はあらかじめ送信先を登録をしておいたり、送信先のダブルチェックを行ったりなどが効果的です。

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従来の以外に急いで請求書を送る方法

請求書をFAXする以外にも、取引先の要望に応じてすぐに請求書を送る方法はあります。特に近年は、請求書をPDFなどに電子化し、メールやWeb上で送る企業も珍しくありません。
郵送のように印刷・郵送代がかからない上に、三つ折りして封入する作業などがなくなり、早く取引先へ届きます。FAXで送る場合と比べても、電子データをメールや電子帳票配信システムなどからWeb上で送る方が便利です。電子帳票配信システムなどから送れば、送信後に届いたかどうかを電話で確認する必要もありません。たとえ請求書がカラーであったとしても、データであれば特段問題なく送れます。
手間も費用も掛からず、請求書を電子化しメールや電子帳票配信システムなどからWeb上で送れることはメリットでしょう。

請求書を電子化するメリット

請求書を電子化して送るメリットはほかにもあります。ここでは、請求書を電子化してメールや電子帳票配信システムなどからWeb上で送信するメリットについて考えてみましょう。

送信から受信までのタイムラグが少ない

送信から受信までのタイムラグが少ないのは、請求書を電子化してメールや電子帳票配信システムなどからWeb上で送信する場合の大きな強みです。通信・システム障害が起きない限りは、取引先にすぐに届きます。郵送する場合のように、取引先に届くのは早くても翌日以降、ということにはなりません。1日に送信できる請求書の数も多くなるため、たくさん請求書を送らないといけない時期であっても、スムーズに業務を進められるでしょう。
仮に、請求書に書いてある内容に間違いがあったとしても、すぐに正しい内容のものを再送信できます。紙ベースだった場合、内容を訂正した後に印刷し、もう一度郵便局に持っていくと考えると、手間はずっと少ないはずです。

送信ミスによるトラブルを防止できる

請求書を電子化するのは、送信ミスによるトラブルの軽減にも役立ちます。FAXの送信ミスはすぐに気付かない場合もあるため、送信する際には十分な注意が必要です。ミスの発覚が遅くなるほど、トラブルも大きくなる可能性があります。取引先との関係次第の部分もありますが、ミスの状況次第では今後の取引が難しくなる可能性もあるでしょう。
各人が注意を払いつつ業務を遂行するのと同じくらい、送信ミスを起こさない仕組みづくりが大切です。そこで自動的に電子請求書を作成し、Web上で送れば、これらのトラブルを軽減できます。あらかじめ仕組み化してしまうことで、発行漏れや請求漏れ、誤送信などの人為的なミスが防止できるためです。

ペーパーレス化を実現できる

ペーパーレス化との関連においても、請求書の電子化は非常に役に立ちます。請求書を郵送する場合、印刷して送るため紙やインクが必須です。まとまった数の請求書を発行する場合、毎月の紙・インク代だけでも相当な出費になるでしょう。
加えて、紙の請求書は保管するにも場所を取る上に、整理も大変です。ただ無造作にしまうわけにはいかないので、ラベリングやファイリングの手間もかかります。
しかし、請求書を電子化してデータとしてやり取りする場合、紙やインクは必要ありません。保存するためのスペースも必要なくなります。対応にあたる人の労力も少なくなるため、人件費の削減も可能になります。

請求書を電子化する場合の注意点

請求書を電子化する場合には注意すべき点もあります。ここでは以下の2点について解説します。

システム導入にコストがかかる

電子帳票配信システムなどを導入する場合、導入・運用のコストがかかります。具体的にいくらかかるかは会社の規模や導入するシステムの種類、対応するスタッフの習熟度によっても異なりますが、多いと数十万~数百万円の出費になるでしょう。見積もりで提示された金額があまりに高額だと、導入自体に後ろ向きになってしまうかもしれません。
しかし、導入することで郵送費用や作業時間を削減できるなら、決して高くはないはずです。導入にかかるコストと電子化により削減できるコストや作業時間を比較し、後者が前者を上回るなら、前向きに導入を検討しましょう。導入を検討する際は、価格だけでなく、それぞれのサービスの特徴を比較し、自分の会社にはどのサービスが合っているのかを検討する必要があります。

企業によっては紙の請求書が必要

たとえ請求書の電子化を前提にシステムを導入したとしても、紙の請求書を一切発行しなくて良くなるわけではありません。取引先が請求書に関しては紙で受け取り、保管するというルールを敷いていたり、単に担当者が電子化された請求書に抵抗を覚えたりする可能性もあるためです。いずれにしても、このような場合は紙の請求書を別途郵送しなくてはいけません。
また、これまで郵送で請求書を発行してきた取引先に対し、電子請求書への切り替えを行う場合は、了承を得るのが必須です。了承が得られた場合は、いつから電子請求書に切り替わるのかを取引先に伝達しましょう。一方で、了解が得られなかった場合は、社内でその情報を共有し、郵送のし忘れが起きないように注意を払うのも重要です。

請求書をFAXで送る場合はミスに注意!

請求書を送る場合は、送付状を付けるなどビジネスマナーを守るのはもちろん、記載ミスや誤送信にも気を配る必要があります。
コクヨの電子帳票配信クラウドサービス『@Tovas』なら、請求書の送付をクラウドFAXで送信することも可能です。取引先によって送付方法をWeb、FAX、郵送と変えることができるため、柔軟な対応ができます。また「いつ・誰が・なにを・どうしたか・どうなったか」という送受信の履歴を、「情報トレーサビリティ」として提供しています。請求書の送付ミスを防ぎたい場合は、ぜひ導入をご検討ください。

@Tovasマーケティング担当(コクヨ株式会社)

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